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2003年2月
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学習会のページ

学習会 湖北町の自然環境 2009年5月16日
 米どころとして名高い滋賀県は琵琶湖周辺に広大な水田地帯を持ち、湖北町でも盛んに米作りが行われています。フナやコイなど在来の魚たちは田んぼにあがって産卵することが知られているように、水田は琵琶湖の生き物とも深い関係があります。湖北町の自然環境について、水田〜内湖〜琵琶湖に注目して学びました。
琵琶湖風景

フィールドワーク、学習会1 『農業と琵琶湖との関係』

 滋賀県の農業は、第2種兼業農家(他に仕事を持っていて農業が副業)の割合が8割以上と高いことが特徴です。そのため、田植えがゴールデンウィーク期間に集中し、代かき排水が排水路・河川を通って琵琶湖の流れ込むため、湖岸が茶色に濁る様子が観察されます。船に乗って行った琵琶湖湖上でのフィールドワークでは、丁野木川から琵琶湖に流入する水田由来の濁った水の様子を観察して透視度を測定しました。また水質分析によって、河口域の栄養塩類濃度が高いことがわかりました。
透視度:河口 50cm、500m沖 100cm以上

水質データ
水田、濁水
 また、陸に上がっての学習会では、水田由来の濁水について、その発生原因や農薬・栄養塩類負荷や漁業への影響などの問題点を学びました。
 琵琶湖の水をくみ上げて使用する逆水灌漑や排水を効率的に流し水田面積を拡張する圃場整備によって、米の生産性を向上させたことが、この濁水問題を引き起こしていることを学びました。

学習会

フィールドワーク、学習会2 『早崎内湖再生事業』

 早崎内湖ビオトープネットワーキング代表の倉橋さんの分かりやすい説明で、早崎内湖の歴史や再生事業について学びました。かつてはニゴロブナの宝庫だったといわれる早崎内湖は、干拓によって水田となりましたが、2001年から再び水を溜めてビオトープとして生き物が棲みつく場になっています。
 驚きだったのは、明治時代は早崎内湖というものはなく、完全に琵琶湖の一部だったというお話が聞けたことです。南郷洗堰(1905)の稼働によって琵琶湖の水位が下がったことで、それまでの早崎湾ともいうべき地形に砂州ができて内湖となったそうです。

ビオトープ、丁野木川  また、かつて早崎集落は内湖(湾)に接して形成されており、漁業と農業が盛んな町だったということです。今でも、集落のあちこちに船着き場の跡と見られる石垣などが残っています。
 その年ごとに増える魚が変わったり、植物の遷移が観察されたりと、ビオトープとしてたくさんの生き物が集まるものの、かつての内湖のような安定した環境ではないようです。内湖を再生するといっても、昔はいなかった外来魚が大繁殖し、周囲の環境も変わっている今、短期間では簡単に成果を評価できないのが現状のようです。
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