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学習会 琵琶湖調査報告会 2008年6月14日
 温暖化や少降雪により琵琶湖底層の溶存酸素の低下が危ぶまれているため、琵琶湖市民大学では2007年の9月と12月に「温暖化と降雪量の減少が琵琶湖に与える影響調査」に取り組みました。この学習会は、上記の調査結果の報告会と記念講演としてWWFジャパンの琵琶湖流域の保全活動について担当の研究員の方の講演を行いました。

WWFの琵琶湖エコリージョン(生態域)保全活動

学習会の様子  WWFジャパン自然保護室淡水生態系担当 琵琶湖博物館特別研究員の水野敏明さんに、琵琶湖周辺の魚類調査活動「琵琶湖お魚ネットワーク」の取り組みの解説を中心にご講演いただきました。専門家、地域の住民、企業が三位一体となってのこの活動は、滋賀県内の大小の河川や水路など、水の流れるところは徹底的に調査されており、5年間の累計の調査地点は1万地点を超えているそうです。魚が好きで、自然を大切にしたいという地域の皆さんの想いが現れているようです。こうした調査結果や地域住民のパワーを、琵琶湖・淀川水系の保全のためにいかに活用し、政策決定に活かしてゆくかが今後の課題とのお話を聞きました。これは水質や底質のモニタリングデータをどうするのかという琵琶湖市民大学の課題でもあります。

琵琶湖調査の結果

調査地点スライド  2007年の9月と12月に琵琶湖北湖の9地点で調査を行った結果、私たちの調査では当初危惧されていたほどの底層の低酸素化は確認できませんでした。溶存酸素濃度をはじめCOD、窒素、リンなどの水質の一般的な項目も、これまでに各種の研究機関によって得られたデータと同様の結果でした。
 滋賀県が今津沖の溶存酸素濃度を重点に行った調査では、2008年の1月下旬には全層循環が起こり底層の溶存酸素濃度は回復したとの結果でした。2007年に不十分ではと懸念されたものの、2008年は大丈夫なようです。では2009年は・・・?長い目で温暖化と琵琶湖との関係を見てゆく必要があるようです。

琵琶湖調査2007報告書  一方、底質中の水(間隙水)の中には、水質と比べて約10倍の濃度で窒素やリンが含まれていました。これらの窒素やリンは底層が嫌気化(低酸素〜無酸素状態)すると、水質中に溶け出すことが知られています。様々な水質浄化対策により陸地から流入する窒素やリンを削減しても、底層が低酸素化すると富栄養化が進む恐れがあり注意が必要です。
 底生生物層も低酸素に強いミミズの出現頻度が高くなる傾向があったり、低酸素状態を好むチオプローカ(硫黄酸化細菌)が発見されたりと今後も注意深く調査してゆく必要があるようです。
 調査結果の詳細は報告書(環境らしんばんへのリンク)をご覧ください
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