連絡事務所

琵琶湖市民大学

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これまでのチラシより
合宿・琵琶湖市民大学 PDF430kb
合宿・琵琶湖市民大学2004
琵琶湖調査 PDF120kb
琵琶湖調査2007
余呉湖学習会 PDF140kb
余呉湖学習会
講演会 jpg120kb
講演会「水俣病と研究者
カヌー体験 jpg120kb
カヌーで観察する内湖の生態系

琵琶湖市民大学とは?

活動内容 琵琶湖・淀川水系の環境保全を目指して・・

 琵琶湖・淀川流域の環境問題について取り組む市民のネットワークとして、2003年2月から活動を開始し、以下の2つを活動の柱として、環境保全活動に取り組んでいます。
1、琵琶湖・淀川流域の市民を対象とした環境講座の開講(合宿・琵琶湖市民大学、学習会の開催)
2、琵琶湖の水質や生物に関する独自の調査研究活動と改善策の提言
「20年目の琵琶湖調査団」としてネットワーク発足 2003年2月〜
◇はじめに(調査団結成前史)
 水環境の悪化が問題となったのは日本経済の高度成長を迎えた1970年代のことでした。近畿圏1400万人の飲み水となる琵琶湖・淀川水系も目に見えて水質悪化が進み、多くの市民が水を守る活動に取り組み始めました。また、1972年に始まった琵琶湖総合開発により琵琶湖は大きく変わろうとしていました。
 こうした状況において、1984年に関西の大学の研究者と市民が、自分たちの手で水質を調べようと「琵琶湖淀川汚染総合調査団」を結成し、1985年,1986年の2年にわたって琵琶湖全域と淀川水系の調査を行い、琵琶湖淀川水系の汚染機構を解明しました。なかでも、水道水中に含まれるトリハロメタンが浄水過程で生成されるメカニズムを国内で初めて明らかにし、水道水の安全性に警鐘を発し、水道水質基準の改正に寄与しました。市民、大学研究者と学生が共同で調査活動を行い、琵琶湖・淀川の水質の実態を明らかにしようという活動でした。

◇それから約20年。この間の社会情勢の変化・・・新たなネットワーク結成へ
 水源二法の成立、水道水質基準や環境基準等の改定、流域下水道の整備など、2000年代を迎えるころには琵琶湖の水環境をめぐる状況は大きく変わり、琵琶湖の水質が良くなったのかどうか追跡調査をする必要が出てきました。また、大学を拠点としていた上記の研究者たちが次々に定年退職を控え、調査の技術や経験を次世代に継承するための新たな活動体制が必要となりました。
 そこで2002年に、次世代の育成を目指し、20〜30代の若手の研究者、学生や市民活動家を中心に呼びかけて、再び市民の手で水質調査に取り組んでみようと、世代を超えたメンバーがネットワークを結んで「20年目の琵琶湖調査団」を結成しました。2003年には「20年目の琵琶湖調査」に取り組み、琵琶湖全域の水質と底質の調査・分析を行いました。

琵琶湖市民大学に名称等変更(2005年〜)
 2003年の調査結果を報告書としてまとめ、京都市内で調査結果報告会を行いました。また、水質の専門的な分野に留まらず、琵琶湖とその周辺地域の生態系や社会環境に関する連続公開学習会を実施し、琵琶湖を取り巻く環境について学習会を開催しました。
 さらに、講義中心の学習会では味わうことのできない、体験を伴った学習講座として「琵琶湖の変化が映し出す身近な環境問題について、琵琶湖のそばで、琵琶湖の調査を体験しながら学習できる大学」として「合宿・琵琶湖市民大学」を3泊4日の合宿形式で開催するに至りました。こうした調査研究活動と環境講座の開講を活動の柱とする団体として、2005年3月にネットワークの名称を「琵琶湖市民大学」に変更しました。

調査・研究活動(2005年〜)
 2005年、2006年には「水上バイク調査」を実施しました。琵琶湖のレジャーの一つとして盛んに行われている水上バイク(水上オートバイ)ですが、走行時に排出されるベンゼンなどの揮発性有機化合物による水質汚染や湖岸の居住地域に響く騒音被害などが社会問題になっています。特に、水道水の取水口がある大津市柳が崎では高頻度の走行が行われ、水道水への影響が懸念されています。2年にわたる調査で時間帯別の走行実態を把握し、それに伴う琵琶湖水質の揮発性有機化合物の濃度変化を明らかにしました。調査結果に基づいて、水上バイクの利用制限を求める政策提言を作成し、地元市民と共に滋賀県、大津市に提出しました。2008年度も水上バイクの走行実態について、継続して調査を実施ししています。
 2007年度には地球の温暖化による琵琶湖最深部の低酸素化に関連した「琵琶湖調査2007」を実施しました。この調査では極端な低酸素状態は見られませんでしたが、長期的に注視してゆく必要があります。他機関の調査結果とも比較しながら、温暖化が琵琶湖に与える影響について市民の目で確かめることが出来ればと考えています。
 調査結果は広く市民の皆さんに活用していただくために、それぞれ報告書として出版し、合宿・琵琶湖市民大学の講義や公開報告会の開催という形で、詳細な調査結果の解説を行っています。さらに、学術研究成果としても、日本水環境学会や環境化学会等に研究発表を行っています。
環境問題とは何か・・・水俣から学ぶ(2007年〜)
 2007年11月に、熊本学園大学の原田先生、花田先生をお招きして「水俣病と研究者」と題した講演会を実施しました。環境問題に取り組む際に、社会科学や自然科学等の専門分野にとらわれず、現場から学ぶという姿勢を教わりました。同学の水俣学研究センターと連携し、環境問題の原点である水俣を学ぶプロジェクトをスタートしました。2008年には「合宿・水俣市民大学」と題して水俣病問題について改めて現地で学ぶフィールドワークを実施しました。
講演会・学習会の開催(2003年〜)
 琵琶湖の水を飲んでいる近畿圏の人々のなかには、「琵琶湖の水は汚い」との印象が強く、実際に間近で見たことがないという人も少なくはありません。水質に限らず漁業や自然資源として大切な琵琶湖の生態系や自然環境についての興味を深め、環境保全への意識向上を推進できればと、様々なテーマで「学習会」を実施しています。
 琵琶湖周辺で活動している様々な団体にご協力いただき、体験型の学習会を開催しています。活動中の食事では、琵琶湖特産の魚介類や滋賀県の地場野菜をできるだけ取り入れ、地産地食を考えるきっかけ作りを行っています。
琵琶湖市民大学
 代表 讃岐田 訓(神戸水環境研究所代表、元京都学園大学、元神戸大学教授)
 調査団長 石田紀郎(NPO法人市民環境研究所代表、元京都大学教授)
 総合事務局長 中地重晴 (淀川水系の水質を調べる会代表)
◇ネットワーク協力団体(順不同)
 淀川水系の水質を調べる会、NPO法人使い捨て時代を考える会、NPO法人市民環境研究所
 神戸水環境研究所、NPO法人木野環境
◇協力機関、団体:学習会講師派遣等
 滋賀県立琵琶湖博物館、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター、びわ湖自然環境ネットワーク
 朝日漁業協同組合、京都学園大学バイオ環境学部、龍谷大学理工学部、熊本学園大学
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