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学習会のページ

公開学習会 『水俣病と研究者』
学習会1  水俣病の公式発見から50年が過ぎましたが、医学的な研究以外の分野での学術的な研究成果は少なく、その全貌はいまだに明らかにされていません。人間や野生生物への被害、水俣湾の埋め立て、漁業をはじめとする地場産業の荒廃や地域コミュニティへの影響など、さまざまな問題が「負の遺産」として残されています。
 この学習会は、社会科学と自然科学を融合させた学際的な研究を展開させて水俣病を総合的に検証し、この教訓を国内外の環境問題の解決や人材育成に役立て、研究成果を地域発展に還元することを目指す「水俣学」の必要性を提唱する熊本学園大学から原田さん、花田さんを講師にお招きしました。水俣病事件の歴史、研究者(専門家)が水俣病にどう関ってきたか、研究者の役割などについて語っていただきました。

講師 原田正純さん(熊本学園大学教授、同学水俣学研究センター長) 専攻:神経精神医学
    花田昌宣さん(熊本学園大学教授) 専攻:社会政策、労働経済学
日時:2007年11月23日 10:00〜12:00  場所:キャンパスプラザ京都

学習会2  原田さんからは、環境汚染物質(メチル水銀)が食物連鎖を介して人に入ってしまった初めての事例であるが故に「公害の原点」と呼ばれる水俣病発見から、当時は毒物を通さないことが通説だった胎盤をメチル水銀が通過して起こってしまった胎児性水俣病の発見の経緯、自然と共に暮らす人々が最初に環境汚染の被害を受けることを分かりやすくお話していただきました。
 花田さんからは、これまでの水俣病問題の経緯と現状を分かりやすく解説していただきました。50年を経てようやく「自分は水俣病ではないか」と認定申請をしたり、医療救済を受けている方が約2万人いるという現状から、名乗り出たくでもできなかった背景(患者差別、地方の中の大企業の存在、地元の人間関係など)を考える必要があると教えられました。
 2006年は行政を中心に50周年記念行事を開催し、盛大に盛り上げようという気運が現地の一部ではあったようです。「これで終わらせよう、区切りをつけよう」という意図があったようなのですが、水俣病事件そのものが、見舞金協定や和解が出されるたびに「全面解決」と問題の収縮を図る行政側と、加害企業・行政の責任を追求し、自らが水俣病であることを認めさせ、必要な補償を求める水俣病患者との対立であった、というお話が印象的でした。
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